「10年在籍で利益ゼロ?」── それでも“全部還元”を選んだ理由

長期貢献が生む“見えない利益”と、未来の組織価値
UPSKILL WORKS代表の冨岡です。
私たちが掲げる「全部還元」という言葉は、誤解を生むこともあります。
「在籍10年で、会社に利益が残らないなんて本当にいいの?」
「ビジネスとして成立するのか?」
その声は当然だと思います。しかし私たちは本気で、「全部還元」によって組織が強くなる未来を見ています。
今回はその“理由”を少しだけお話させてください。
10年後、利益がゼロでも、価値はゼロじゃない
UPSKILL WORKSでは、在籍10年で案件単価の84%を給与に還元する「段階的還元アップ制度」を導入しています。
この仕組みによって、最終的には会社にほとんど利益が残らないような状態になります。
でも、ここで考えてほしいのは「利益=お金」だけではないということ。
10年というキャリアをUPSKILL WORKSで歩んでくれたエンジニアは、会社にとって計り知れない価値を持っています。
長期在籍エンジニアがもたらす“見えない利益”
① 顧客との信頼関係が資産になる
10年間、同じクライアントと共に歩んできたエンジニアがいれば、その関係は単なる「取引」ではなく、パートナーシップに変わっています。
安定稼働、課題発見、改善提案──すべてが現場レベルで完結し、営業の負担も減る。
信頼関係=リピート案件の安定供給
これは、お金に換算しづらいけれど、ものすごく大きな利益です。
② チーム内での中心人物になる
長期在籍メンバーは、社内外のチームにとっての“軸”になります。
若手の育成、ナレッジの共有、現場での判断力。
新しい人材を一から育てるコストや、プロジェクトの初動ストレスを大幅に削減できる。
これは「人件費削減」とは比べものにならないほど、大きな組織効率化です。
③ LTV(ライフタイムバリュー)は、報酬以上に返ってくる
「全部還元」は、会社の利益を手放す制度ではなく、未来への先行投資です。
10年間、誠実にスキルを磨き、顧客と向き合い、会社と共に歩んできたエンジニアに報いる。
その10年後、もし本人がUPSKILL WORKSを卒業して独立することになっても、
私たちは「卒業生の推薦」「業務委託としての継続契約」「紹介採用」など、人的ネットワークによる新しい価値を得ています。
「報われるから、残る」ではない。「残りたいと思える組織」に
全部還元が実現するのは、お金だけの話ではありません。
- 自分のスキルが正当に評価されること
- 還元率が明記され、給与に明示されること
- 顧客との関係も、自分の信用も、積み重ねとして残ること
それらが、「この組織で働き続けたい」と思える信頼の構造をつくる。
UPSKILL WORKSは、その仕組みを本気で設計しています。
最後に
エンジニアが長く働くことで、会社が損をする──
その発想そのものが、古い価値観かもしれません。
「全部還元」は、会社が何も得ない制度ではなく、
エンジニアの貢献と信頼を“再投資”する未来志向の設計です。
利益を超えた“価値”のある働き方を、これからも私たちは追求し続けます。